Toshio Kamitani Design

バイ貝 町田康[著]

2016/09/07

☆☆☆☆★

☆☆☆★★

 

町田康さんを読んだ事ありますか?

知ってながらなかなか手が出ない方も

多いのではないでしょうか?

私もそうでした

でもお笑い芸人で読書好きな

今は芥川賞作家でもある

又吉さんがでてた

新潮文庫の帯広告で

町田康さんの大作「告白」が

「僕らのスタンダードです」みたいな事書いてあって

興味をもって読んだのが初でした

800ページもありながら

一気に読ませる文章力というか

構成の凄さなのか

とにかく凄まじく面白かった記憶がある

バリバリの関西弁も

関西人には心地よい

その後「くっすん大黒」も読みました

これもまた面白いんですね

 

読みたい本がありすぎて

読むより買う方が勝ってしまって

積読状態になりかけてますが

書店で目があってしまったのが「バイ貝」

ドフトエフスキーの「貨幣は鋳造された自由である」

か始まるこの小説

私達は仕事で溜まる鬱を

お金を使う事で発散しているのではないか?

なら いかに多くの鬱を減らすために

有効なお金の使い方をしなければいけない

逆に言うと

お金を使うことで鬱を減らせば

鬱がたまる仕事をする必要がなくなるのではないか?

みたいな凄い事を主人公は考え

そしてそれを実践してみる

まずは雑草がのび放題の庭が鬱の種

庭を綺麗すれば鬱が減るのではと思い立ち

鎌を買いにホームセンターに向かう・・・・

また気持ちよく焼き飯が作ることができれば

鬱もまた減るに違いない

という訳で次は中華鍋を買いに行く・・・

さらに主人公は趣味を充実させようと

写真を撮ることに夢中になっていく

 

そもそもの発想がめちゃくちゃ面白いですよね

バイ貝は売買? Buy買い?かな

Reviewed by Toshio Kamitani