オススメ度=☆☆☆★★
多分一番好きな小説家 カズオイシグロ氏
もう今では誰もが知っているカズオイシグロ
そう今年のノーベル文学賞を受賞者だから
僕が氏を知ったのはもちょうど「私を離さないで」の小説が話題になる少し前
それは村上春樹さんのエッセイ中に[同世代で気になる作家は?」の質問で「カズオイシグロ」の文字を見つけた時
調べると小学校の時に父の仕事のためにイギリスへ
2年位で帰国の予定がそのままイギリスに永住することになったとのこと
あるテレビで氏は「私の日本語のレベルは幼稚園レベル
だからとても日本で住むことは不可能
ゆえにイギリス国籍を取得した」と話されてました
「私を離さないで」はクローン人間の話でこれは映画も観ました
ちょっと痛々しいストーリーでしがめちゃめちゃ好きではなかった
僕がカズオイシグロにはまったのはやはり「日の名残り」
これは権威あるブッカー賞を受賞した氏の代表作
執事の「記憶」がテーマでこれは本当に面白い
※映画はちょっと退屈でしたが・・・
その後「浮き世の画家」など読みましたがどれも面白いしどれは「記憶」というものがテーマになっています
そしてやっと読み終えたのが氏の最新作の「忘れられた巨人」
実はノーベル文学賞受賞前に読みはじめたのですが途中で挫折しそうになるくらいにゆっくりと読み出して結局ノーベル文学賞を受賞してから読み終えました
これも「記憶」がテーマになっているのですがファンタジー仕立てで今までの作品と少し違った雰囲気がありました
アーサー王伝説がベースになっているそうですがその伝説は私は知らないのですが
多分「忘却」によって平和が保たれているのだろうと想像する
この作品については賛否両論あるようですが文句無く面白いと思う
でも初めて氏の作品を読むなら「日の名残り」を僕はお勧めしますね!
Toshio Kamitani