Toshio Kamitani Design

初の理髪店にて

2017/05/31

Drawing with fountain pen by kammy

 

先日 次の予定まで

1時間あまりの隙間時間があり

時間をどこで潰そうかと思った矢先

ひらめいたのが

そうだ!散髪に行こう!(そうだ京都行こう的(笑)

すぐに美容院が見つかったのですが

美容院はひげ剃りしないので

やっぱり男は理髪店でしょう!

少し歩くと先に理髪店のあのくるくる回る

トリコロールのポールサインを発見

ガラス扉越しに覗くとお客さんはゼロ

ラッキー!

「カットいいですか?」と僕

ドアを開け店主と目が合うも

すぐに目をそらされ再度

「カットいいですか?」

しばし沈黙の後に

「ウチはおしゃれな髪はできませんで」と店主

「いや これくせ毛だし少しカットするくらいでいいです」と僕

半ば強引にお店に入り椅子に座ろうとすると

「ウチはほとんどスポーツ刈りのお客様ばかりですし・・・」

「3センチ短くするだけでいいです」と僕

まだ夕方にもかかわらず「普段だったらもう店終わってる頃なんですけど」と店主

「なんとかお願いします」と僕

「普段は美容院いかれてるんですよね?」と聞かれたので

「いえ 散髪屋さんですよ いつも 

しかも決まったお店も特になく思いつきで行きますし」

 

仕方なしにカットする事に腹をくくった様子の店主

僕の髪を濡らしてクシで伸ばすも

くるくるとカールしててまっすぐにならないので

何度も何度もクシでときながらカットしない店主

眼鏡を外しているのでどのみち何も見えないから

店内でかかってたAMの朝日放送ラジオの阪神戦を

目を閉じながら聴いていたら突然

「FMラジオに変えましょうか?」と店主

「いえ 僕AMファンですし阪神ファンですし

このままでいいです」と僕

どうやら僕という人間を自分なりに分析して妄想している模様

「阪神ファンなんですか?」と僕が尋ねると

「いえ 野球はよく知らないんです」との返事で

会話もまったく弾まない

そうこうしているうちにカットし出したのだが

本当に恐る恐るのカットで

前掛けに落ちた僕の髪の毛は1センチくらい

もうちょっとカットしてほしいんだけどね〜

まあいいわと思い阪神戦に耳を傾ける

 

はじめは慎重に少しつづ少しづつのカットだったけど

普段スポーツ刈りに慣れてるからか

切り出したらどんどんカットしていく

そのうちに僕の髪が男子としてはあまりにも長いと思った様子で

「上の髪はもっと短いほうがいいと思いますよ!」と逆提案!

どうかなと思いながらも「お願いします」と僕

しばらくして弱視ながら目を細めて鏡で見ると

おいおい!3センチどころとちゃうやん!めちゃ切ってるやん!と思ったので

「これくらいでいいです」と僕はストップをかけた次第

多分8センチはカットしたと思う

「全体鋤いておきますおきますか?」と

まだ切りたいんかい!(笑)

 

完全に調子に乗った模様の店主は

ひげ剃りは異常に滑らかな作業で上手い

思ったよりカットされ過ぎたけど

伸びたら結局は一緒の髪型になるので

まあいいか!と思った帰ろうとすると

「音楽関係の方ですよね!」とまだ僕を妄想してるやん

「いえ 違いますよ」と

もう説明も面倒なのでそれ以上の説明はしなかった

「料金は2900円です」

安〜!って思って支払うと

おつりとカードを僕に渡して

「電話予約していますからまたよかったら是非」と

おいおい はじめ目をそらしてたやん!と

僕は心の中でこの一連の流れを思い返して

爆笑していた

Toshio Kamitani